2001年6月24日(日) 15:11

フィッシャー外相はヨーロッパの政治的統合を強行する意向

週末の要約版

外相は場合によっては数ヶ国で先行する考え

フランクフルト・アム・マイン(AP)

ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相はヨーロッパの政治的統合を強行する意向である。全EU加盟国の政治的統合への参加が望めないのであれば、先駆グループが第一歩を踏み出さねばならない、と緑の党所属のフィッシャー外相は金曜日の晩、フランクフルトの聖パウロ教会で語った。パネルディスカッションの席で外相は自らの構想を主張した。欧州議会を二院制議会に改め、行政府をEU閣僚理事会−すなわち各国首脳−および欧州委員会に移行させるというものである。

フィッシャー外相は次のように語った。連邦制度は今のところ非現実的である。どうやらドイツ以外どの国も望んでいないと見える。そこで私は双方の要素を備えた中間段階を提案したい。すなわち国民国家の要素と欧州連合の要素である。目標は、どの決定がどこで下されるかを厳密に規定した「国民国家の連邦」Foederation der Nationalstaaten である。「今後10年ほどで私たちはこの目標に到達できよう」。「しかしそこに至るまでになお侃侃諤諤の議論が予想される。」外相は、2004年のEU東方拡大を控えた政府協議が困難なものになることを予測した。

緑の党所属のダーニエル・コーンベンディート欧州議員は、すべてのEU加盟国において欧州憲法に関する国民投票の実施を提案した。同議員は、国民投票ではEU市民に対し明確な形で二者択一を迫らねばならない。「私たちは賛成するのか、しないのか」と。イギリス人も態度を決定せねばならない、と同議員はイギリス政府に向けて批判的に語った。

欧州憲法に関するパネルディスカッションには、ベルギーのイザベル・デュラン副首相とポーランドのジャーナリスト、アダム・ミシュニクも参加した。7月1日から輪番制のEU議長国に就任するベルギーのデュラン副首相は、政治的統合を推進すべく一層の努力を行うと宣言した。ミシュニクは、機運は熟した。誰もたとえばウクライナのような国々の政治的状況が今後どうなるのか予測できない、と述べて、速やかなEU東方拡大を勧告した。

原題:Fischer will politische Integration Europas forcieren
Wochenendzusammenfassung
Aussenminister will notfalls mit einigen Staaten dabei vorangehen